
事業再構築補助金を申請する際の手順等について知りたい。
こんなテーマに関する記事です。
事業再構築補助金を申請する際の手順や、そのポイントについて整理しています。

既に事業をスタートして複数年経過されている場合、状況によっては、
事業の再構築
を検討するようなケースもあります。
そんな場合に、
事業再構築補助金
という経済産業省の補助金も、チェックしておかれると良いでしょう。
但し、
・申請の際の条件
がある他、
・申請時には、事業計画書の提出
が必要となります。また、
・申請が採択された後の注意点(支払い申請や、事業の報告義務など)
もあります。
ご参考までに、下記に、主なポイントを記載しています。
※注意
記載の内容は、全ての項目を網羅している訳ではなく、主なポイントを思われる箇所のみを記載しています。
ですので、実際に申請される際は、事前に、
下記の「事業再構築補助金」の公式ページや手引書などを十分ご確認
いただき、
自社の状況が条件に合うかどうか、また、申請時の書類や、申請後の流などを把握
された上で、申請のご検討をお願いします。
事業再構築補助金 ホームページ
事業再構築指針の手引き(PDF)
https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_saikoutiku/pdf/shishin_tebiki.pdf
事業再構築補助金の概要(PDF)
https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_saikoutiku/pdf/summary.pdf
事業再構築補助金 公募要領(第5回)(PDF)
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/koubo005.pdf
事業再構築補助金の内容

事業再構築補助金は、その名の通り、
現在の事業を再構築
をする際の補助金となります。
事業の再構築の分類としては、
新分野展開
事業転換
業種転換
業態転換
事業再編
といった内容になります。
全く新しい事業に展開する他、現在の事業を再編する場合もあります。
ちなみに、新事業の場合、
新事業売上高10%等
といった条件があります。
事業再構築申請の際の要件

事業再構築の申請は、基本、下記の3つの要件に合致していることが前提になります。
1.売上が減っている
売上げ推移についての条件があります。
(下記は、公式HPからの引用です。)
「2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前と比較して10%以上減少していること」
(詳細)
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/
(a)2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月間の合計売上高が、コロナ以前(2019年または、2020年1~3月)の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少しており、(b)2020年10月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月間の合計売上高が、コロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して5%以上減少していること。
※上記を満たさない場合には、次の項目を満たすことでも申請可能。
(a‘)2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計付加価値額が、コロナ以前の同3か月の合計付加価値額と比較して15%以上減少していること。
(b‘)2020年10月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計付加価値額が、コロナ以前の同3か月の合計付加価値額と比較して7.5%以上減少していること。
2.事業を再構築する内容での事業計画があること。
上記にも記載した、
新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編
といった内容での事業計画があることが前提になります。
3.認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する
事業計画の作成の際には、
認定経営革新等支援機関
と策定する必要があります。
認定機関は、下記ページから検索することができます。
認定機関としては、
税理士
中小企業診断士
の他、
商工会議所
商工会
があります。
商工会議所や、商工会については、すべてが認定機関になっている訳ではありません。
上記ページで地元の商工会議所や、商工会をチェックしましょう。
税理士や、中小企業診断士の場合も、
事業再構築補助金の申請実績の有無
もチェックしておきましょう。
また、注意点としては、依頼する先によっては、
成功報酬の際の金額が高額
の場合もありますので、気をつけましょう。
公式ページにも、下記の記載があります。
事業計画の検討に際して外部の支援を受ける場合には、提供するサービスの内容とかい離した高額な成功報酬等を請求する悪質な業者等にご注意ください。
【補足】3,000万円を超える事業に関して
3,000万円を超える事業に関しては、事業計画の策定の際に、金融機関の参画も必要となります。
(申請時に「金融機関による確認書」が必要となります)
参考;申請の要件について(公式サイト)
事業再構築補助金を申請するにあたっての注意事項

申請時の注意事項として、忘備録的に下記に記載します。
※下記は、注意すべき項目の一部になります。
申請の際は、事業再構築補助金の公式HPで、下記以外の内容も含めてご確認ください。
・補助金の上限は、中小企業の場合は、事業全体の3分の2となります。
・補助金の対象となる項目には、条件があります。
・申請時には、「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要となります。
発行が間に合わない場合は、暫定アカウントでの対応が可能です。
・申請の際には、事前に認定機関のチェックが必要となります。
・3000万円を超える事業の場合は、金融機関の参画も必要となります。
・申請した事業の全てが採択される訳ではありません。
(申請が採択される割合が、3割前後と言われています。)
・補助の対象となる事業の実施期間は、12か月以内です。
実施期間内に支払いや実績報告等のすべての手続きを完了する必要があります。
・補助を受けるものは、先に、自社で支払いを行う必要があります。
その際には、自己資金、あるいは、融資などで対応することになります。
その後に、補助金の支払い申請の手続きを行うことになります。
・補助金の対象となる経費には、定めがあります。
・補助金の「支払い申請」の段階でも、内容のチェックがあります。
事業再構築補助金の範囲に該当しない項目については、補助対象とはなりません。
・新事業関連については、新事業売上高10%等の要件が必要となります。
・採択後、5年に渡って、事業の報告義務があります。
・公募の時期のよって、申請要件の内容が変更になる場合があります。
※助金の対象となる経費について
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/
補助対象となる経費は、事業拡大につながる事業資産(有形・無形)への相応の規模の投資を含むものであり、本事業の対象として明確に区分できるものである必要があります。
事業計画書の事例

実際に申請が採択された事業計画書の事例については、公式HPの下記ページに掲載されています。
参考までに、事業計画書の項目例を下記に記載しておきます。
実際に申請する際は、申請する事業の内容にあわせて作成していきます。
上記のページで、自社のケースに近い事例があれば、あわせてチェックしながら、作成しましょう。
1.事業再構築の分類
2.現在の事業の状況
■会社概要
■現在の事業のSWOT分析(強み、弱み、機会、脅威)について
強み
弱み
機会
脅威
■事業再構築の必要性
■事業再構築にあたっての市場状況
3.事業再構築の具体的内容
■計画のねらい
■事業化に向けて想定している市場、具体的ユーザーおよび期待される効果
■自社の優位性
■新たに提供するサービス
■導入する設備等
■課題、リスクおよび解決方法
4.資金計画、収益計画
※売上げの根拠
5.実行体制(組織体制)
6.スケジュール
7.将来の展望
まとめ

事業再構築補助金の申請については、
事業計画をまとめる
という点においても、かなり労力がかかる作業となります。
また、申請しても、必ずしも採択される訳ではありませんので、その前提での作成になります。
ただ、採択されなかったとしても、
事業計画
のプランを作成しておくということは、
社内の共通認識
をつくる上でも、また、
金融機関への融資の相談
をする際にも、使えます。
ですので、事業再構築補助金を申請を良い機会ととらえて、策定されても良いと言えます。
また、上記にも記載しましが、
補助金や、助成金の申請をサポートする業者の中には、悪質な業者
も存在しますので、注意しましょう。
参考▼
以上、「事業再構築補助金を申請する際のポイント」についての説明でした。
