
助成金、補助金について、
悪質な「助成金コンサルタント」
の見分け方について知りたい。
こんなテーマに関する記事です。
助成金や補助金の申請をサポートする業者には、「悪質」な先がありますので、注意しましょう。その見分け方などについて説明しています。

「浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ」
という言葉があるように、今の世にも、
様々な盗人
がいます。
そのなかのひとつが、
助成金詐欺
です。
税金から捻出される補助金、助成金を悪質な手口で騙し取るという悪行、皆さん、絶対に関わらないようにしましょう。
助成金詐欺の場合、
悪質な「助成金コンサルタント」が絡んでいる場合
と、
申請者自らが、詐欺行為を行う場合
があります。
主な助成金や補助金の事業主体である、経済産業省や厚生労働省は、こういった
不正受給の対策を強化
しています。
また、IT導入補助金の不正受給は、当然のことながら、
詐欺罪
に問われることになります。
下記に、悪質な「助成金コンサルタント」の特徴、不正受給の手口と、ペナルティーなどについて記載します。
悪質な「助成金コンサルタント」の特徴

悪質な「助成金コンサルタント」の特徴としては、下記のような事項があります。
・厚生労働省や経済産業省から委託を受けたと装って、無料診断等で、助成金申請の勧誘を行う。
→厚生労働省や経済産業省が、特定の団体に委託をするようなことはありません。
・公的機関を思わせるような団体名、名称を使っている。
→信用度を高める為に、故意に、そういった名称を使用するケースがあります。
・簡単に助成金が受給できるような広告、提案をしてくる。
→助成金の受給には、各種要件を満たす必要があり、簡単ではありません。
・料金設定が高額
→相談料、顧問契約あるいは、成功報酬などの形態がありましが、基本、高額な料金設定になっています。
・着手金支払い後、連絡がとれなくなる
→着手金目的の場合は、着手金の入金後、連絡がとれなくなる可能性が高くなります。
また、着手金のみの料金設定をしているケースもあります。
・申請書類の作成が、適当
→着手金、契約金目的の場合、実際の申請書類の作成は適当な内容となります。
・実際の作業を、提携先の社会保険労務士事務所に丸投げしている
→雇用保険を原資とした助成金申請は、社会保険労務士の独占業務となっています。
社会保険労務士事務所以外の者が、申請業務を行うことはできません。
・助成金のサポートとあわせて、助成金と関係のない高額商品などの契約を結ばせようとする
→助成金サポートが目的ではなく、別の商品やサービスの契約を目的にしているケースがある。
相手もプロですので、言葉巧みに提案してきます。
少なくとも、ネットの怪しげなサイトに問合せたりしないようにしましょう。
外部の専門家に相談する際は、厚生労働省関係の助成金の場合は、地元の信頼できる、実績のある社会労務士事務所に問い合わせたほうが良いでしょう。
また、経済産業省系の補助金の場合は、認定機関や商工会、商工会議所などの公的な機関を通して相談するのが安全と言えます。
例えば、事業再構築補助金の場合は、下記の認定機関経由での申請となります。
不正受給の手口とペナルティー

不正受給の手口
不正受給の主な手口としては、
・書類の偽造・改ざん
・虚偽の雇用実態を元にした申請書類の作成
・不正な領収書による過大請求
等があります。
内容的には、事実と異なる書類を作成することになりますので、
私文書偽造
あるいは、
詐欺罪
となり、悪質ば場合は、刑事罰の対象となります。
また、2019年4月1日から、雇用関係助成金の不正受給が厳罰化されています。
「不正受給」については、
助成金受給決定後に不正
だけではなく、
申請段階での不正
についても、不正受給として取り扱われます。
不正受給のペナルティー
不正受給のペナルティーとしては、
・支給された助成金と、違約金として20%相当額を加えた金額に、年5%に相当する延滞金を追加で返還
・代表者の氏名、事業名、所在地、、不正受給した助成金の名称、不正の内容等が都道府県労働局のホームページに掲載される
・詐欺罪等による実刑のリスク
があります。
不正受給者の公表について
厚生労働省
厚生労働省のホームページに掲載されている不正受給者は、下記ページで確認できます。
> 厚生労働省関係の助成金の不正受給者
経済産業省
持続化給付金の不正受給者について、一部の不正受給者のみ、氏名、社名が公表されています。
> 経済産業省の持続化給付金の不正受給者
不正受給の対策

下記のページで、不正受給に関する注意喚起がなされています。
■経済産業省
■厚生労働省
> 助成金に関する勧誘にご注意ください(pdf)
参考図書
中小会社で活用できる「補助金」のことがわかる本
さいごに

不正な方法で助成金を受給してしまうと、ペナルティーがあるばかりではなく、悪質な場合、逮捕にいたる可能性もあります。
また、不正な方法とは知らずに、「詐欺師のような悪質な助成金コンサルタント」の言うことに従ってしまうようなケースも想定されます。
ですので、そういったことにならないように、甘い言葉には注意する必要があります。

画像引用;ACジャパン
以上、悪質な「助成金コンサルタント」についての説明でした。
